第14章  誕生日じゃない誕生日

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「あれから時間も経ったし、彼だって気持ちが変わってるかもしれないから」 「うん。それに、やってた事はどうかと思うけど、 さすがに友之さん、そういう時に逆ギレとかするほど 子供でもないだろうしね。そっちは、大丈夫だと思うけど……」 うん。 私は、彼女に小さく頷いた。 「変な誤解も生まれないように、ちゃんと人目がある所で会うから」 ふっ……。 はっきりと言った私に、千奈美の口元が淡く綻んだ。 「なんだか、私までホッとする」 「えっ?」 「だってさ、このところ、迷って揺れて悩んでばかりの夏海を見てた 気がするから」
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