☆クリスマスには天使にキスを☆

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「健人はもちろん直哉くんちにお泊まりだよね!じゃあ、お二人さん、素敵なクリスマスイヴを過ごしてね!予定より早く切り上げてあげたんだから、健人、今夜はゆっくり直哉くんのこと、可愛がってあげてね!」  マンションのエントランスで、ユウカがでスタッズベルトのついたブーツのつま先を立てていった。真っ赤な顔のタケルが眼鏡の位置を直すと、俺の肩に手を置く。 「健人、直哉にあんまりむちゃしないように。イヴに救急車とかマジ洒落にならないから」  直哉が俺の前に立ってタケルにいう。 「だいじょうぶだよ。ぼくはそんなに柔じゃないから」  俺は慌てて直哉の腕をつかんだ。 「直哉!おまえもちょっとは否定しろって!なんか誤解されたままになってるから」 「どうして。ぼくは本当のことをいってるだけだよ」  そういうと、直哉はにっこり笑ってウインクする。直哉の後ろに悪魔の尻尾が見えた。  マコトも俺の肩に手を置く。 「健人、おまえのこと見直したよ。また今度ゆっくり話聞かせてくれよな。参考のためにいろいろ教えて欲しいことがあるから」 「いや、だから本当に誤解だってば!」  忘年会を兼ねたクリスマスパーティは、夜の十時頃おひらきとなった。帰り際、みんなが思い思いの言葉を俺にかけてきたが、言うことがガチすぎて、これなら面白半分にいじられてた方がまだマシだったかもしれない。 「じゃ!また年明けな!良い年を!」 「じゃあね!メリークリスマス、アンド、ハッピーニューイヤー!」
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