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静かに寝室の扉が開いた。そっと扉が閉まる。
掛け布団の足側からふわりと空気が入ってきて、直哉は俺の足元の方からベッドの中に滑り込んできた。俺の胸元からひょっこり顔を出してくる。直哉はボクサーパンツ以外、何も身につけてはいなかった。
「健人、お待たせ」
くしゃくしゃに乱れた生乾きの直哉の髪を整えてやる。
「どうしたの、今日は」
俺たちは恋人同士になってから、まだ三週間しか経っていない。お互いにすごく惹かれ合っているのは間違いないが、まだ恥ずかしさや照れ臭さが残っていて、直哉がいきなり裸に近い状態でベッドに入ってくるなんてことは、初めてのことだった。
「健人、好き」
俺の首元に顔をうずめる。俺は直哉の頭を撫でてやった。
運動が苦手な直哉は、均整のとれた体躯ではあるが、筋肉質ではない。少し少年ぽさを残す青年体系で、平均的な肉付きである。
風呂上がりの直哉の肌は、いつもより一層白く透き通っていた。頬だけが赤くなっている。
興奮と不安が入り混じる複雑な気持ちで、彼の背中に手のひらを這わした。
「あはぁ……」
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