☆クリスマスには天使にキスを☆

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 直哉はダンボールから二つの同じ包みを取り出しローテーブルに並べると、また俺の顔を見上げてニッコリ笑う。  たまらない。  俺も直哉の横に腰を下ろし、彼の頬をむしゃぶるようにキスをした。  直哉は包みを一つとって、リボンをといた。包装紙を破らないようにそっとテープに爪を立てる。 「そんなのバリバリっといっちゃえよ」 「やだ」  中身は腕時計である。クリスマスは二人で何かお揃いのものをプレゼントし合おうということになり、二人で相談してG-SHOCKを買うことにした。  直哉が、デザインはなんでもいいから健人が選んでくれというので、直哉のイメージから白のケースを選んだ。文字盤は歯車がモチーフになっており、俺好みのメカニカルなデザインになっている。  俺がどんなモデルを買ったのかは直哉は知らない。箱を開けてからのお楽しみというわけだ。  直哉はそっと黒い箱を開けた。 「わー!チョーかっこいい!」 「気に入った?」  直哉は嬉しそうにうなずいて見せた。彼は早速G-SHOCKを箱から取り出し、いろんな角度から見たり、ボタンを操作したりする。俺ももう一つの箱からG-SHOCKを取り出した。 「かしてごらん」  二つの時計の時刻を確認する。デジタルの時刻が数秒ずれている。スマホで現在時刻を表示させ、一寸のズレもなく二つの時計の時刻を合わせた。  現在時刻を正確にしたかったわけじゃない。俺たちが離れた場所にいたとしても、同じ時刻が見れるようにしておきたかったのだ。
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