初めての殺し

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初めての殺し

さあここからは準備だ。 子供がどこに住んでいるかわかるよう配った風船に取り付けられるGPS装置をたくさん購入する。首をかき切るために鍵型のナイフを買う。翌日からのピエロのメイクはゆがんだ笑みにすることにした。  子供が来た、母親に連れられた男の子が俺の方にやってくる。僕の初の客だ。男の子は青の風船をもらい去っていく。誰も何も気づかない。  家に帰り嫁が寝たすきにパソコンを起動する。家が近い子はだーれだ。メイクと同じような笑みを浮かべ画面を見る。何と幸運だ、ここから歩いて20分ほどの場所に家がある。ピエロの衣装とナイフをカバンに入れメイクをし人に見られぬよう夜に紛れ込んだ。  この家か。 たどり着いたなり印象は、幸せになれそうな家だ。さっそく取り掛かろう。ピエロの衣装を着て、ロックピッキングをし扉を開け子供部屋を探す。ここだ。扉を開け幸せそうに眠る男の子を眺める。もうすぐでこの燃える生命の塊は冷たい魂の抜け殻になる。子供に近づきナイフを取り出し起きる前にナイフを振り下す、するとさっと血が流れ出る。その血で子供の口にゆがんだ笑みを描く。その時は久しぶりに幸せと感じた。  
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