5人が本棚に入れています
本棚に追加
●=▽●=▽●=▽
「またハムエッグ?」
いつもの朝、
いつもの時間、
いつもの場所に行けば、
いつも通りに彼が、お皿いっぱいに載る特大のハムエッグを幸せそうに頬張っている。
ナイフで切り分けられた目玉焼きからは、トロトロの黄身が溢れ出てきて、ピンク色のハムにマーブル模様をつけていく。
香ばしい香りをたてるスパイシーなハムに、マイルドさを加えるこのコンビは、他の何よりも優れているベストコンビに違いない。
「なんだよ、旨いんだからいいだろ。
それより、お前はまた俺のサラダを盗りやがって!」
そう、ハムエッグに夢中な彼を放っておいて、私はセットでついてきているサラダを(無断で)いただいている。
シャキシャキのレタスに、見た目鮮やかなトマト。
ほんのりチーズが香るドレッシングはシーザー。
野菜の瑞々しさを百パーセント活かした王道サラダであるシーザーサラダは、健康と美容に最適だ。
「女の子はね、朝からそんな特大のは食べられないの!
それに、お野菜食べないと肌が荒れちゃうでしょ?
あんただって、私に長く綺麗でいてほしいでしょ?」
胸を張って、モデルのようなポーズをとると、途端に彼は視線を反らす。
なんだかんだ、照れ屋なのだ。
最初のコメントを投稿しよう!