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鏡の精 : これからとある姫を我が妃へと招き入れる予定なのだが、せっかく捕える我が愛しの姫を、赤と緑のわけのわからない、ハイテンションのおっさん兄弟に奪われるかもしれないから、その部屋まで来られないように、動く鉄壁の要塞を建ててほしいと、人間ならざるもの(亀)から来ております。
お妃(魔女) : 全く、忙しいのに…… (杖を持って適当に振る) (超訛りながら)はんでめちゃめちゃごっちでごいすおまんこっちんこうし~!
(工事の音)
お妃(魔女) : これでいいわね? 仕切り直して。カガミよカガミよ、カガミさん。この世で一番美しいのは、だぁれ?
鏡の精 : それはもちろん、綺麗でお美しい美貌を持つあなた――
お妃(魔女) : オッホッホッ……もちろんそうよね。だってあの憎き白雪姫は今頃森の中で……オッホッホッホッホッホッ――――
鏡の精 : ――ではなく、山を越えたその向こうで森の中を彷徨っている白雪姫です。
お妃(魔女) : なんですってっ!? あの小娘まだ生きているというのっ!? じゃあ狩人が持って来た、この血塗られたハンカチについている赤いものは何? (ペロッ 舌で舐める)
う~んこれは、デスソース……辛い辛いっ!? 水! 水! 水! ……はぁはぁ、狩人め、よくも騙したわね! こんな罠まで仕掛けて! 白雪姫、もう絶対許しちゃおけない! 絶対に殺してやるんだから……
お妃退場。 暗転。
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