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「どうも俺では先生の担当は厳しいようです、上にその旨伝えて担当替えを」
「出来ませんよ。それは」
何言ってんだ、これまでだって
「私からお願いしたんですから、今回のことは」
はあ?
「条件として貴方の所の月刊誌に一年連載ものやることになってます。再来月くらいから枠取るんじゃないでしょうか?」
聞いてねえ。
「貴方が担当降りたら話流れますね。ついでにそちらでは二度と書かないかも」
目をあげて俺を責めるように次々に爆弾を落として来る。俺スケープゴート?
ブツリ
限界点突破。
「……何言わせたいんですか?俺に。私生活の暴露?性癖?先生の好奇心が満たされて原稿が上がるなら、いくらでも話しますよ」
売られた喧嘩買ってやろうじゃないか。
「最初から分かってやってんでしょ、俺はゲイだって。正確にはバイセクシャルだけど。だから面白がってセクハラ繰り返して」
真っすぐに先生の目を見る。
すると。
「その顔が見たかった」
ニッコリ微笑まれ、座卓を回ってオレのところにずりよってくる。
「私……僕の好きな顔」
下唇をペロリと嘗める。ペコちゃんか!
「な、何?」
いきなり右の腿に左手を置かれる、というより押さえ付けられる。
う、動けん。
「彼は貴方の何?」
先生の声が鋭い。
ビクンと震えた拍子に座卓に置いた腕も押さえ付けられる。
柔道で鍛えてきたから腹筋は強いが、これ押し倒される体勢だぞ、と思ううちに肩に先生の重みがかかって来る。
「ちょ、ちょっと先生、やり過ぎでしょ」
「正直に話してください」
「わかりました、わかったから、股間触るな!」
先生の膝がグリグリと。
疲れた………もうイヤだ………
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