へんしんメガネ

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私はソファーに座って低い声を出す。 「ああ。お母さん、新聞をとってくれ。コーヒーも」 お母さんは、笑ってはいはいと言って新聞を渡してきてくれてコーヒーを目の前に置いてくれる。 私はコーヒーを一口飲んだ。 「にがーい!お母さん、お砂糖とミルク入れてよ!」 「あら。お父さんはいつもブラックでしょ」 お父さんに変身。今日は失敗だった。 次の日、お父さんはお休み。 いっつも長い時間働いているお父さんは、お休みは昼まで寝ている。 私はカーテンが閉まって薄暗いお父さんの部屋からメガネをこっそりと持ち出した。 リビングでまた、かけてみる。 これをかけると目の前がぼやっとして私が違う何かになった気がする。
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