第17章  見えないカーテン

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第17章  見えないカーテン

ナッちゃんが変だ。 どこが、何がと問われても、上手くは言えないが、どこか変。 それに気付いたのは、温泉に行った翌週。 金曜日に、久しぶりに千奈美さんを交えて三人で食事に行った時だった。 温泉での二日目。 思いがけず美佳さんと再会して、僕たちの間が少しぎこちなくなった。 しかしその後、ちゃんと話をして、彼女も納得してくれたと思った。 だからその夜も、ナッちゃんは僕の腕の中でトロトロに溶けた。 それが、わずかに数日後。 彼女との間に、見えないカーテンのようなものを感じる。
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