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今日も私は鳥の可愛らしい声で目覚める。
私は姫衣 楓(ひめい かえで)と言い、高校生だ。
周りが思うに、誰もが憧れるようなお嬢様的な存在らしい。
勉強も進んでやり余裕さえあれば誰かのお手伝いをしており、私自身容姿に自信がある。
そして自分で言うのも変かも知れないが、家はお金持ちだ。家の中と庭は広くて、小さい噴水が広い庭にポツンと佇んでいる始末。
華奢なメイドや命令されてもされなくても御母様と御父様と私のためにいつも気を使ってくれていて、何でもする執事さえいる。超完璧な執事なのである。
だが...そんな執事でさえ私の御母様と御父様には逆らえない。
御母様は家事全般を丁寧に速やかに済ませる。御父様は仕事全般をこなし、力仕事さえ承けてくれる。
だが、いくら逆らえないと言っても御母様と御父様が恐ろしいから逆らえないと言うわけではないのだ。
優しすぎて相手側が謙遜してしまうのだ。ただ全く怒らないと言うわけでもない。
家族を少しでも傷つけられたら、御母様も御父様もド怒りするらしい...。実際にド怒りしたところを見たことがないので、確信はないが...。ド怒りするととても怖いとメイドや執事が少なからず言っていた。だが、メイドも執事もその事には怯えたりする事は1度もなかった。どうやら尊敬しているようだった。それは私も納得出来ていた。御母様と御父様はそこまで家族を大切に想っていることを知っているから...。
―そんなことを一人で無謀に考えていた。
「......目覚め際に考える事ではないかな...。」
....私はふとそんなことを呟いた。
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