第17章  見えないカーテン(つづき)

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それから、四日。 火曜日の夕方になっても、まだ僕の携帯電話はピクリとも鳴らない。 もしもあの時、単純に体調が良くなかっただけならいい。 だが、最後に抱きしめた時の彼女の反応が、どうにも引っ掛かる。 まだ、美佳さんのことを気にしてるんだろうか。 でもあの日は、僕の話をちゃんと納得してくれたように見えたし、 その上で、僕をまた受け入れてくれたように思えた。 ならば、いったい何が彼女を苦しめている――? 僕が、何かをしたんだろうか。 なんか、こんな風にアレコレ考えていると気が狂いそうになってくる。
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