第18章  掛け違わされるボタン

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しかし、今度ばかりは千奈美にも相談ができない。 彼女は、冠くんという人をすごく気に入っている。 相談しても、たとえ私の気持ちに理解を示してくれても、 彼に疑いを持たないことは、火を見るよりも明らか。 そして、言うだろう。 それは、夏海の考え過ぎだって。 そうしている内に、私は、どんどん答えを見失っていく。 そんな時、思いがけず懐かしい人から声を掛けられた。 今度の金曜日、そっちに行くんだ。 デートじゃなければ、飯でも食わないか?
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