第17章  見えないカーテン(つづき)

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しかも、 「っつーことは、アレか?  夏海お姉さまは、可愛いけど、冠汰くんに当たっちゃったてか?」 「違いますよ」 「じゃ、何だよ?」 「別に、なんかちょっと様子が変だったから、気になって……」 「なら、心配ねぇよ。 終わったら、また、あぁ~まあまに甘やかしてくれるって、きっと」 すごく他人事に、あっさり言われる。 しかし、それで少し気が楽になった。 もしも本当に体調が悪かっただけなら、それが終わるのを待っていればいい。 だがその翌日、彼女から掛かってきた電話に、 僕の安堵は、再び大きな不安に変わった。
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