第17章  見えないカーテン(つづき)

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「ごめんね。今度の金曜日、ちょっと人と会うことになっちゃって。 だから、冠くんに会えそうにないの」 ギュッと、胸が締め付けられた。そして、 誰と? 不安が一気に駆け巡り、そんな言葉が喉を通りかかる。 だが、かろうじてそれを呑み込んで、不安を拭う言葉を探した。 「うん。じゃあ、土曜日は? 会える?」 しかし、 「まだ、ちょっと分からない。会えそうなら、連絡するから」 彼女との間を隔てていたものが、薄くても硬い壁になった気がした。
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