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太陽が情け容赦なく熱射を地上に叩きつけていた。
その暑い最中、11~2歳の男の子が1人、人気の無い公園でうずくまり何かをしている。
「フフフフフフ
本当に黒い物は燃えるなぁ――」
男の子は蟻の巣の周りにお菓子を撒き、お菓子を巣の中に運び入れようとしている蟻を、虫メガネで1匹、1匹、焼き殺していた。
男の子が蟻を1匹、1匹焼き殺しているところに、お菓子に釣られた子猫が近寄って来る。
ニャァー
「うん? お菓子が欲しいのかい?
おいで」
男の子は子猫の鼻先に、掌に乗せたお菓子を差し出す。
お菓子を食べる子猫を撫でながら、男の子は独り言を口にした。
「この猫の黒い毛も燃えるかな?」
子猫に差し出している手とは逆の手で、近くに放り出していた補虫網を掴み、お菓子に夢中な子猫の上に被せる。
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