第1章

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翌日男の子はまた公園で、蟻を1匹、1匹、焼き殺している。 男の子に4~5歳くらいの女の子が近寄って来て声をかけた。 「お兄ちゃん、クロちゃん見なかった?」 「クロちゃんって?」 「真っ黒な猫ちゃん。 昨日、お外に出かけてから帰ってこないの」 「(この子の髪も黒いな、燃えるかな?) 見ていないけど、一緒に探してあげるよ」 「本当に! 一緒に探してくれるの?」 「うん」 「お兄ちゃんありがとう」 男の子は公園の奥の方を指差し、女の子に声をかける。 「ここら辺にはいないみたいだから、向こうの方を探してみようよ」 そう言いながら男の子は、女の子に手を差し出した。
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