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「出かけたくない。」
ギュッてしがみついた桃ちゃんに言われた言葉は
聞き返したくなるほどの衝撃的なモノだった。
「出かけないと…こういうことになるよ…」
そう言って距離を詰めると
ギュッて瞑った目の周りに寄った皺がかわいく見える。
まぁ…どんな顔をしても大体かわいく見えるもんだ。
言った内容を頭の中で一生懸命考えてくれているらしく
頬は上気して赤くなってる。
俺の首に縋るように腕を回した桃ちゃんを抱き寄せて
いきなり訪れた2回目に驚くが、
桃ちゃんを抱きしめながら、
俺は色々と考えているけど、
結局桃ちゃんの手のひらの上で転がされてるだけだと
気づく。
主導権は持たせてもらってるけど、
決定的な場面は桃ちゃんの方が優位なんだろうな…
そんな事をぼんやりと考えながら
桃ちゃんの白い肌を貪るように抱きながら、
小難しく考えるのは止めようと決めた。
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