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彼女の声が掠れるまで昂らせ、地雷に
触れた。高みへと昇りつめた理美の
身体から力が抜け、ガクガクと震えても
彼は止まらない。最後には理美は声に
ならない声で賢一を呼ぶ。引き込まれる
ように到達した最奥で賢一は自分を解き
放った。
ほんのりと紅く染まった肌が少しづつ白に
戻る。賢一はぐったりと横たわる理美の
黒髪を指で梳いた。
「大丈夫か。」
「ん…平気。」
上から覗き込む賢一と目が合った。彼は
理美の胸を吸う。ちょうどデコルテの
ラインにかかるあたりに紅い花が咲いた。
「…犬のマーキングと同じだな。」
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