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にっしーに告白して何日経ったかな 、
私の中である考えがうまれ始めた 。
伊藤さんが最近よくにっしーを見ている─────
どういう意味で見ているのか 、それが気になっている 。
もしかして伊藤さんも
もしそうだとしたら 、にっしーのためにも早く気付いてあげてほしい 。
自分の気持ちに 。
「 そ 、そうなんですかっ 」
戸惑う彼女は 、何でもひとりでしてしまうタイプの私とはまるで違う 。
「 伊藤さんは にっしーのこと好きになったりしないんですか ? 最近よく見てる気がして 」
遠回しじゃなくてハッキリと聞いて見る 。
少し困った顔をして笑った伊藤さんは
「 好きな人がいるんです 他に 。私のことなんて見ていない人なんです 。
だから 、理由もなく傍にいてくれるにっしーが離れてしまったのが 「 宇野ちゃん 」
遮られた彼女の言葉は地面に落ちて 、
私の腕を引く彼の後ろ姿が切ない 。
後ろを向くと驚いている彼女は切なそうに微笑むと頭を下げて消えていく 。
きっとここから絡まり出すんだ 、
こんな時に冷静になるのは私の長所か短所か 。
そんなことはどうでもいい 。
今知りたいのは何故 、
彼が私を連れ去るのか 。
───────── 「 秀太 ? 」
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