17人が本棚に入れています
本棚に追加
また甘えてしまって、最低だな私 。
好きって言ってくれてる人に
気持ちもない私がこんな風に抱きしめられたままで 。
「 ごめんにっしー 大丈夫だから 」
「 甘えてごめんね 」
離れようとすると尚更キツく抱き締められる 。
「 にっしー ... ? 」
黙ったままの彼に不安になる 。
「 本当は 」
急に話し始めた彼の声にビクッとして、そのまま静かに聞き続ける 。
「 最近宇野のことが気になり始めてたのに
なんでこういう時に千晃に会っちゃうんだろうな 」
え … 私、今すごく宇野さんに酷いことしてる 。
せっかく叶いそうな、届きそうな想いを 。
「 にっしーもう、どいて … 」
「 諦められそうだったのに 」
「 ねえにっしー、もうどいてよ 」
「 もうずっと千晃が好き 」
聞きたくなかった言葉に宇野さんへの罪悪感と涙が溢れる 。
手放さないといけないのにずっと、
もうずっと私はこのままだ 。
最初のコメントを投稿しよう!