第19章  モ ズ(つづき)

10/11
前へ
/37ページ
次へ
そして、ふと脳裏に浮かんできた鳥の姿。 モズ――。 それと同時に蘇る、あの時の言葉。 可愛く見えますが、肉食の、なかなか寧猛なところのある鳥なんですよ。 そんな姿と、並んで歩く彼女の姿が重なった。 「美佳さん」 そして僕は、自分の予感に従った。 「彼女に、何か言いました?」 しかし彼女は、「ええぇ?」と薄ら笑いを浮かべて(ウソブ)いた声を出す。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加