第19章  モ ズ(つづき)

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ナッちゃん……。 微笑んで、僕の手をギュッと握ってくれる。 けれど彼女の顔に浮かんだ微笑みは、あまりにも痛々しい。 だが、それで気が付いた。 まさか――。 「ナッちゃん。本当に、一人にしても平気?」 「うん」 彼女は、やっぱり痛々しい微笑みのまま頷いた。 そして僕も、彼女に頷き返した。 「じゃ、僕、行きます。でも、必ず後で連絡するから。約束します」 うん。 頷く彼女を、僕は抱きしめた。 そして僕は、後ろ髪引かれる思いで手を振る彼女から離れ、 美佳さんの所に戻って行った。
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