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第21章 過 去(つづき)
相変わらずの、唐突な質問。
しかし、私は、素直に彼に答えた。
「両親は、父は普通のサラリーマンで、母は、お絵かき教室の先生。
それと八歳上に、双子の兄と姉がいる。
兄は、実家のある静岡で警察官やってて、姉は、小学校の先生で札幌にいる。
二人とも、もう結婚してるけどね。
ああ、そうだ。夏に、兄の所に姪っ子が生まれたな」
だが、「そう……」と呟くように言った冠くんが、また押し黙ってしまう。
しかし私は、彼の家族について尋ねるかを迷った。
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