第二章 学校に行こう

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夕飯の買い物には少し早いお昼過ぎ。 家に閉じこもっていても気が滅入ると、美恵子は散歩にでる事にした。 夏の暑さが遠い昔に思えるほど、爽やかな秋風に美恵子は大きく深呼吸をした。 こんな気持ちの良い午後を麻衣と一緒に散歩できたら楽しいだろうなぁ。 でも…たぶん麻衣は来てくれない。 だって返事すらしてくれないのだから。 今朝だってそうだった、あんなに馬鹿みたいに話しかけたのに… そう思った瞬間、美恵子の中で張りつめていたものが切れた。 母親であり、いい大人であるはずなのに人目もはばからず道の真ん中でわんわんと泣きだした。
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