嘘つきは眼鏡の始まり

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クリスマスまで我慢。   次に柊人さんと会う約束をした日まであと一週間。 会社で、応接室を片付けていたらボールペンが落ちていることに気がついた。 ……私が、柊人さんにプレゼントしたのとよく似た。 いや、あれがこんなところに落ちてるはずがない。 似てるだけ、もしくは誰か別の人の。 けれどそれには「S.Hosina」と名前が入っていた。 「なあ、ボールペン落ちて……って」 ボールペンを手に振り向いた私に、星名さんがみるみる青ざめていく。 「なんで、あなたが、これ、持ってる、の……?」 柊人さんが星名さんにあげた、とか? 星名さんが柊人さんから盗ったとか? それとも。 「俺のだから」 「だって、これ、私が柊人さんにプレゼントしたの!!」
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