嘘つきは眼鏡の始まり

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柊さんの笑顔に、朝は一瞬後悔したことなんて忘れて、会ってよかったって思ってた。   月曜日、会社に行くと朝からにぎやかな声。 「聞いてよー。 金曜の夜、『ワンプライス』急に読みたくなってさー。 んで、漫喫行ったのよ? でもあれ、五十三巻まで出てるじゃん? 気がついたら朝になってんの!」 「なにやってんのー」 ケラケラと笑う声を無視して席に着く。 柊さんと同じ顔が、あんな莫迦みたいな話し方してるの、信じられない。 「でもほら、続き気になるじゃん?」 「確かにー。 でも、朝まではないっしょ」 「そーかなー。 あ、花崎さんも好き? 『究極の値段を俺は付ける!』」 「……興味ないので」
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