『メガネ』はどこへ？

『屋久島くん！ どうしてそうなるの？』

「で、でも私がペットボトルのキャップを落としたとしてメガネが無くなったのとどう関係があるの？」

不思議そうに首を傾げる三奈上センパイを見て俺は額に手を置き深くため息を漏らした。

「関係大有りです。三奈上部長はきっとペットボトルのキャップを本棚の下から取りろうとしたときにメガネを外したから無くしたんだと思います」

「どうして外したりするのよ。私は目が悪いのよ。メガネを外したらキャップ探しにくくならない？」

『いや、あんたがした行動だろ』と突っ込みたかったが三奈上センパイの疑問も最もなので黙っておこう。

そう。視力の悪い人にとってメガネは普段の生活で必要不可欠もの。

なのに探し物をするときに視力の悪い人がメガネをかけないなんて愚行といってもいいだろう。

しかしあの芸術品といっても過言ではないメガネだが、目の周りにあるため少し欠点があるのだ。