まやかしクリニック続々編

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僕はしばらく沈黙を守ることにした。 どうせ、心の中は読まれてしまう。 別にわざわざ喋らなくてもいいのだ。 僕は貝になった。 「おじいちゃん、お小遣いおくれよ。僕、エレキギター欲しい」 息子デビルは院長に言った。 「小遣いなんかやらなくても、自分の念力で出せるだろ?」 「そうだけど、孫なんだから、玩具とか、色々買ってくれてもいいじゃないか。悪どいまやかしクリニックで儲けてるんだろ?」 「何だ、その口の聞き方は。可愛くないな。お前らは、どういう躾をしてるんだ?」
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