夏の終わり

15/36
前へ
/36ページ
次へ
洸一は両手を組んで枕にし、見るでもなく 天井を見上げていた。遠い視線が彼の 迷いを物語っていた。 「ね、こーちゃんの職業は?」 「急に何?」 「こーちゃんは自分を何屋だと 思ってるの?」 「日本風に言えば会社員。」 「そうよね。実情は仕事しないで トレーニングしていても、会社員だよね。」 「うん。」 「ステートアマの企業版。一年契約制に なったら、ランナーして会社と契約するっ てことだから、プロに近くなるのかな。」 「うーん…、何とも言えないなぁ。」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加