第1章

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気が付くと、倒れている警官の口の匂いを嗅いでいる男と子が居る。こんな時間なのに、自分の居る近くでは決まって事件が起こると云う、この子も探偵を自称した。 マジか?男の子はニヤリと笑うと、声を低くして、話し始めた。  「警官の口から青酸カリ特有のアーモンド臭がするよ。これは殺人だ。」  アーモンド食ってりゃ、匂いもするだろうよ。  あ、男の子が腕時計でこっちを狙ってる。 何だそりゃ、何しやがる。目が合うととっさに引っ込めた。  体の力ががっくりと抜けた。  気がついた、さっきの子守唄、悪魔の手毬唄の中に出てきた、手毬唄だ。 子守唄ではなく手毬歌だった。頭の中に、またその手毬唄が流れてきた。  とんだフラッシュバックだ。と、思うと同時に、自称探偵達が次々血を吐いて倒れだした。  「疲れた…もうイヤだ…」             おわり
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