SS.1「クリスマス」

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シャワーを浴び、髪を乾かして着替えた。 黒のレギンスの上からショートパンツを履き、パーカーの上からダウンのベストを羽織る。 寒くなりそうだから、マフラーも巻く。シルビアのキーを取って、ヒールの高くないブーツに足を通した。 「わぁ……」 玄関のドアを開けると、地面が白化粧し始めたところだ。シルビアのボンネットにもうっすらと積もり始めていた。 ブリッドのフルバケに腰を下ろしてキーを回した。ファーストアイドルは2000rpm近く。空調をデフロスタにする。 ワイパーでフロントガラスの雪を払ってライトを付けた。舞い散る雪がHIDの青白い明かりに反射して光る。 ギヤを入れてクルマを進めた。フロントタイヤが雪を踏む感触がステアリングに伝わる。 道に出て二速に入れた。クルマが通って出来た轍に沿う。S15純正バンパーに戻してあるので、突っ込まない限り雪が当たっても割れることは無い。 22時30分。ラジオのパーソナリティーが時間を教えてくれた。
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