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“え”に濁点がつきそうな奇妙な声が漏れ、叶多は慌てて小さく咳払いをした。
が、ごまかしを見抜いたかのように睦美の視線が叶多に向く。
思わず姿勢を正した。
「どこからそういうふうに憶測を増殖させられるのか知らないけど――」
「行き着くのはやっぱり叶多なのよね」
里佳におかまいなく、睦美がつぶやくと、叶多は息が詰まりそうに驚いた。
「だ、だから、あたしは従妹ってだけで」
「でも、なんとなくfillって叶多っぽいんだよね」
「fillのほうが断然キレカワだけど。写真なんて修正できちゃうからね」
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