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睦美の友だちから、またもや上から下までひととおり眺めて云われた暁にはがっかりだけれど、fillは詰まるところ叶多なわけで、複雑な心境だ。
いや、がっかりとか、そんな場合ではない。
「睦美、それは似てるって云われたらうれしいけど――」
「田村さんと叶多は友だちだし、田村さんは雑誌対談じゃ、fillを親友って云ってるし」
睦美は、叶多と里佳を交互に見ながらまたさえぎった。
里佳は大げさなため息をついた。
「あのね、他人の空似アンド類友。あたしは叶多みたいな一見鈍くさい子が大好きでほっとけない性質。fillもそうで、だからふたりが似てるのは当然」
「第一、おれが戒のこと認めるわけないんだよな」
成り行きを見守っていた陽が、里佳をフォローして口を挟んだ。
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