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ユナたちがくすくすと笑い出したなか、永はからかうだけからかって、さっさと自分のキャンパスへ向かった。
「普通に使えるわけないのに」
「習得しろ」
叶多の小声に反応した陽は、無理難題なことを云い放ち、叶多が拒む間もなく永を追いかけていく。
行き先は違うはずだから、きっとひと言でも云い返したいということなんだろう。
「今度こそ、戒のカノジョの件は落ち着くかな」
「ていうより、だいたいが戒斗さんの噂、なんで急に出てきたのかな。春の休講明けてすぐだったよね? 噂が広がるのも早かったし。マスコミが騒いだのはそのあとでしょ」
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