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第26章 二人だけのクリスマス(つづき)
彼女が言ってくれたように、いきなり距離を縮めることは
難しいかもしれない。
それでも、何年もかけて僕のことを探してくれていた事実と
科学の力で親子と明かされた証明が、僕の中に「自信」という灯を
点けてくれた。
だから僕は、クリスマスの前の週末にナッちゃんを誘った。
「ナッちゃん、僕たちだけのクリスマスをしない?」
それに彼女は、いつものように「フフッ……」と細く笑う。
「うん。じゃあその日は、安奈ちゃんもお休みにしたいだろうから
マネージャーに仕事押し付けちゃう」
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