29人が本棚に入れています
本棚に追加
「冠くん、紹介するね。こちら、兄のお嫁さんの美里さん。
美里さん、こちらがこの前話した近江 冠汰さん」
初めまして。
思わず口にした挨拶が、美里さんと重なった。
それにちょっと慌てた僕の目の前で、彼女は、可笑しそうに小さく笑う。
そして、
「私も、冠汰くんって呼んでもいいですか?
あっ、最初から馴れ馴れしすぎるかな……」
「あっ、いえ、全然……」
こんな風に気さくに迎え入れられ、少しだけ僕の気持ちも楽になる。
そして、ナッちゃんが言った通り、彼女の家族は
僕の不安を、あっという間に包み込むほど温かく迎えてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!