第六章

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 唇を重ねられ、小さく息を漏らす。すると、口の中に入ってきた舌が祥を翻弄した。 「ん、ふ、んん……」  首を後ろに向ける体勢はきつかったが、夢中で舌を絡めていく。  祥のほうからも舌を差し出すと、その先を強く吸い上げられた。拙い動きにも、永緒はちゃんと応えてくれる。 「ん、んん…んぅ」  顔に添えられていた手はだんだん下に下がり、制服の上から身体をまさぐり始める。  すると腰の辺りに何か硬いものが当たり、祥は慌てて永緒の顔を引き剥がした。 「おい、おまっ、これ……!」 「ごめん、もう我慢できない」 「でも、場所が……」  ここは学校の屋上だ。いくら辺りに高い建物が無いといっても、見られる心配がない訳ではない。 「じゃあ、こっちは?」  永緒はそう言って立ち上がると、塔屋の影へと場所を移した。そこも屋外であることに変わりはないが、隠れる場所がないよりはましだ。塔屋の中だと階段に声が響いてしまうかもしれない。  永緒の後に付いていき、今度は向き合うようにして腰を下ろした。
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