第六章

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 手がこちらに伸びてきて、シャツのボタンを一つ一つ丁寧に外していく。 「……ッ」  指先が少し触れるだけで肩がぴくっと跳ねてしまった。場所が場所ということもあり、かなり敏感になっているようだ。  やがて全てのボタンを外し終わると、胸の先を軽く摘まれる。 「ぁ……ふぁっ」  少し弄られただけで、祥の乳首は固くしこっていく。尖ったそこを爪で引っかくようにされて、喉から甘い声が鳴った。 「ここ、感じる?」 「や、ぁあ!」  前回はくすぐったさが入り混じった不確かな感覚に身悶えていたのに、今ははっきりとした刺激として感じ取ってしまっている。  強弱をつけて抓られると、祥の下着の中も少し窮屈になってきた。  思わず腰をくねらせると、それに気が付いたのか永緒にベルトを外され、ズボンの前のチャックも開けられてしまう。 「おい、ほんとに、ヤるのかよ」 「少しだけ。すぐ終わらせるから」  そう言って永緒は祥の下着を下ろし、足をM字に開かせる。 「や、永緒、これ、恥ずかし……」  あられもない格好につい目を背けてしまう。  だが永緒も自身を取り出したかと思うと、祥の手を取りそちらの方へと導いていく。 「祥、俺の触って」 「ん、うん……」  恐る恐るその欲望に触れてみる。指を絡めて上下に動かすと、永緒が息を零したのが分かった。 (良かった、感じてくれてる)
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