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泣いてる私の前に脱げてしまったヒールが差し出された。
「え?」
「大丈夫?怪我なかった?危なかったね」
「その声は・・五十嵐先輩・・」
「同じ電車だったみたいだね」
「・・・私」
「ほんと、階段から落ちなくて良かった。もし落ちたら大変だった」
「・・そうか。先輩が私を支えてくれたんですね。」
「そう。君だと気づいて後ろから声を掛けようとしたら、君がバランスを崩したのでとっさに」
「・・ありがとう・・ございます・・」
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