第五章 動き出す心

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結局この日は、かずくんはゲームに入ってくることなく、日付が変わり、皆は寝るからと解散したあとも、私だけ残っていた。 二人にはからかわれたけれど、別に待っているわけじゃなくて、ほかのことしたいだけなのって強く言い放って、バイバイを言った。お願いだから、帰ってきていつもの挨拶をしにきてよ・・・・・ その後、待ち続けたけど、深夜になっても来なくて。 諦めて寝ることにした。私はゆいちゃんよりはかずくんのこと知っているって自信を持っていたのに。そんなわずかばかりの思いすらも、脆く崩れていくような気がした。 かずくんにとっては私は童貞を捨てる練習に使われていたのかもって。 本番はゆいちゃんの方で、私はいつまでたっても二の次なんだなと思った。夜が深くなればなるほど、心の闇も深くなって、どんどん寝れなくなっていく。
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