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唐突に言ったような博士の言葉だったが、心の中で、少しづつ貯めていった感情が限界に達すれば、自然に出てもおかしくはない言葉だった。
「遊ぶ? 何をして?」
「子供の遊びが馬鹿馬鹿しくて嫌なら、大人の遊びをしようじゃないか」
博士が人差し指と中指を、理緒へ向かって差し出し、理緒の唇にそっと触れる。
博士はその指先から理緒の唇の温かさと柔らかさを感じ、一瞬で陶酔する。指先に神経が集中する様だ。
「なに……?」
理緒の身体が強張る。
「君が恐れているのは、死ぬ事じゃない、その姿が美しくなくなる事だね」
「そうよ。解っているなら、早く不老不死の研究を成功させなさい、きゃっ!?」
博士は理緒の両脇に、両手を差し入れ、持ち上げると、デスクの上に座らせた。
「私に命令するな。お前の願いを叶えられるのは、私だけなんだぞ」
博士は両手のひらで理緒の顔を掴み、自分の方へ引き寄せると、理緒の唇を奪った。
「んん……」
理緒は拒絶する様子もなく、口の中に入ってくる博士の舌を、自分の舌と絡ませる。
口付けしたまま、ブレザーのボタンが外され、ネクタイが外され、シャツのボタンが外された。
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