黒い薔薇

8/12
前へ
/40ページ
次へ
唐突に言ったような博士の言葉だったが、心の中で、少しづつ貯めていった感情が限界に達すれば、自然に出てもおかしくはない言葉だった。 「遊ぶ? 何をして?」 「子供の遊びが馬鹿馬鹿しくて嫌なら、大人の遊びをしようじゃないか」 博士が人差し指と中指を、理緒へ向かって差し出し、理緒の唇にそっと触れる。 博士はその指先から理緒の唇の温かさと柔らかさを感じ、一瞬で陶酔する。指先に神経が集中する様だ。 「なに……?」 理緒の身体が強張る。 「君が恐れているのは、死ぬ事じゃない、その姿が美しくなくなる事だね」 「そうよ。解っているなら、早く不老不死の研究を成功させなさい、きゃっ!?」 博士は理緒の両脇に、両手を差し入れ、持ち上げると、デスクの上に座らせた。 「私に命令するな。お前の願いを叶えられるのは、私だけなんだぞ」 博士は両手のひらで理緒の顔を掴み、自分の方へ引き寄せると、理緒の唇を奪った。 「んん……」 理緒は拒絶する様子もなく、口の中に入ってくる博士の舌を、自分の舌と絡ませる。 口付けしたまま、ブレザーのボタンが外され、ネクタイが外され、シャツのボタンが外された。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加