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「憧!はよ!」
僕の肩を後ろからポンと軽く叩いてやって来たのは友達の東条 葵。名前の通り爽やか男子。
「はよ、あおちゃん。」
「なんかさっきすっごい悲鳴したんだけど、何があった?」
「僕も分かんない。」
「ふーん。
てか憧、お前どうした?寝不足?」
「失礼だなあおちゃん。」
「だってなんか‥‥美味しそうなん顔してる。」
寝不足な顔が美味しそうってどういう意味‥‥って!
「だめだめだめ!」
僕は近付いてくるあおちゃんの顔を慌てて両手で押しのける。
「ちょっ、なにすんの!」
いつもは美形のキスは拒まずの僕だけど、これからはそうはいかない。
「僕はもう王子様のものなんだもん」
「はぁ?」
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