1人が本棚に入れています
本棚に追加
『あんたは疫病神よ』
髪を振り乱しながら叫ぶ女性。
サタンは、はっとした。
夢のような遠い記憶のような一瞬が瞼の裏にうつった。
「中庭の子と遊ばないの?」
サタンはぽっと呟き、アスランを見る。
アスラン越しに見えるルゥは目を見開いていた。
「うーん、まだ上手くないから。もうちょっと練習してからかな」
アスランは首をかきながら、笑い答えた。
「僕と、僕と練習しない?相手にならないかもだけと…」
二人の練習は日が沈んでからも続いた。
真っ暗な闇に光る4つの瞳。光線のような黄色い光が2つ、燃え上がる炎のような光が2つ。
その4つの瞳は夜には目にも止まらぬ速さで動いていたという。
最初のコメントを投稿しよう!