ピンチの後の仰天ニュース!ヤンキーライフはサバイバル!?

48/56
441人が本棚に入れています
本棚に追加
/552ページ
「烈司さん!!烈司さんの力で、瑞希お兄ちゃんを探して下さい!お願いします!」 「凛たん・・・」 私のお願いに、彼はクールな表情で言った。 「わりぃ、出来ない。」 「はああああああああ!?」 〔★即決で断られた★〕 「で、できないって・・・!?」 (なんでこんな時に、いじわるすんのよ!?) 泣きそうな思いで彼を見れば、それに気づいた烈司さんが慌てるように言った。 「あ、勘違いするなよ~凛たん!これ意地悪とかじゃなくて、本当に『探せない』んだわ。」 「な・・・何言ってるんですか!?可児君を探し出したでしょう!?」 「ははは~いや、凛たんだから言うんだけどさ~」 えー?えー?と混乱する私に近づくと、肩を抱きながら彼は言った。 「俺さ、占い師してて、霊視もできるんだけどさ~」 「知ってます!早く透視して!」 「いやいや!霊視でも、相性によっては出来ないんだって。」 「まさか!?透視も相性とか!?瑞希お兄ちゃんとは合わないんですか!?」 「ん~少し違うかなぁ~」 「もったいぶらずに早く言って下さい!瑞希お兄ちゃんの安全へのカウントダウンが~!」 「よしよし、話すから落ち着こうかー?」 しがみつきながら訴えれば、私をあやしてから言った。 「俺、近いと視えないんだ。」 「は?」 (近い??) 「いや~・・・占い師は、基本、自分のことは占えないし、視えないことが多いんだ。俺もそのタイプ。」 「つまり??」 「んーつまりね、俺と仲がよければよいほど、俺の将来に関わり合いの多い人ほど、透視とか霊視とかできないんだよねー」 「え?」 「だから、瑞希はもちろん、モニカも、伊織も、皇助も・・・・凛たんのことだって、視えないんだよな。」 「マジですか?」 「マジだねーそうじゃなきゃ、2代目達は死んでない。」 「っ!?」 その言葉が胸に突き刺さる。 (そうだよね・・・視えてれば、死んでなかったよね・・・) 「ご、ごめんなさい、烈司さん、僕・・・・」 嫌なことまで思い出させてしまった・・・ 力が抜けた手が烈司さんから離れる。 「・・・・・凛たんが、謝ることじゃねぇよ。」 そんな私の手を、彼は握りながら言った。
/552ページ

最初のコメントを投稿しよう!