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私と瑞希お兄ちゃんへと、迫ってくる渕上達。
これを受け、私も戦う覚悟でいたんだけど―――――
「なぁ~に、ハシャいでんだよぉ~!!?」
ゴスッ!
「ぶはっ!?」
突然、敵の1人が倒れた。
見れば、目を見開いて伸びていた。
「え!?」
(こ、今度はなに!?)
「ずいぶんえらくなったもんだなぁ~渕上?」
そう言って、目を向いている奴をまたぎながら現れたのは――――――――――
「アルバイトがAVとか、笑えるんぞ、尻軽が!」
「高千穂!?」
(カ、カンナさん!?)
制服姿の高千穂カンナさん。
途端に、ヤンキー女達の顔色が変わる。
「た、高千穂だ!」
「爆裂弾のカンナ・・・」
「鬼姫の高千穂カンナだ・・・!」
明らかにビビっている。
それにカンナさんは、表情を変えることなく言った。
「おい!オメーら、あたしのツレ『2人』に何してくれてんだ?」
(え!?二人!?)
そう言いながら、ぷーとガムをふくらませるカンナさん。
(行儀が悪いな、カンナさん・・・。)
でも、どうしてここにいるのかな??
(というか、2人って?もしかして、私もカウントに入れてくれてるの・・・)
気になった疑問を、渕上の仲間が聞いてくれた。
「ツレ2人!?おいおい、帽子はともかく、あの制服のダサいのは違うだろう!?」
「高千穂、さんとは、学校だって違うじゃねぇか!?」
「ルノアの学校の問題に、口ツッコむなよな!」
「正義の味方気取りかよ!?」
「じゃー、オメーらが悪役に化けんのか?」
パンッ!
低い声と、ガムフーセンの割れる音。
「あたしに説教するとは、いい度胸だな~・・・?やんのか?」
そして怖い顔。
それで、抗議していた女達が青くなる。
「ひっ!?」
「あ、あたしら、そんなつもりじゃ~」
「ルノアさん!」
「どうします・・・!?」
慌てた手下が親玉を呼ぶ。
いつもだるそうで、変化のない渕上月乃亜。
「高千穂・・・・!」
初めて見る。
(渕上のイラ立つ顔・・・・。)
私に向けていた顔とは違っていた。
焦るような、睨むような、悔しそうな表情。
そんな渕上に、くちゃくちゃと口を動かしながらカンナさんが言う。
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