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「大嫌いって、高千穂・・・・やっぱ、知り合いか?」
私を気遣いながら、瑞希お兄ちゃんが聞く。
「はい!気に入らねぇー奴っすよ!」
これに笑顔だったカンナさんが、フンと鼻を鳴らしてから言った。
「あいつの親、有名で金持ちらしいんすよ!親の力をバックに、ヤンキーして好き勝手してるバカ娘っす!」
「へぇ~地元の権力者みてぇなのか?」
「そういうとこっす!あいつ、生意気にレディースの頭してるんすけど、大したことないですね~喧嘩はそこそこデキっけど、サツとか他のチーム相手にヤバくなったら、親の力で解決するんすよ!テメーのケツも拭けないバカ女っす!」
(そーなんだ・・・・)
だからさっき、私にも強気発言を・・・?
(いじめのことを言っても、誰も私の味方にならないって、わざわざ教えてきたの?)
〔★ヒマ人もいいところだ★〕
ぼんやり考える私の隣で、瑞希お兄ちゃんが呆れたように言う。
「とんだ半人前だな?けど、それだけでカンナが大までつけてムカつかないだろう?」
「さすが、真田瑞希先輩!そうなんすよ~あいつ、テメーの学校でもロクデナシっす!」
瑞希お兄ちゃんの問いに、鼻息を巻きながらしゃべるカンナさん。
「渕上の奴、親が学校にスゲー大金を寄付してんすけど、そのせいで教師共は、みんなあいつの言いなりらしいんすよ~」
(・・・え?)
教師が言いなり?
ちょっと待って!
(先生達が、渕上の言いなりなの!?)
〔★嫌な展開が見えてきた★〕
「あいつ、幼稚園からエスカレーター式の学校に行ってて、小中と気に入らねぇ奴をいじめてやめさせたりしてんすよ!親がいろんな会社に顔がきくから、中には親を失業させたりして好き放題ですよ~」
「なるほど・・・そりゃあ、ムカついてもいい奴だな?」
(誰が聞いてもそうでしょう!?)
〔★3人の気持ちは1つになっている★〕
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