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「そんな悪ガキ野放しにするってことは・・・教師は抱き込まれてるのか?」
「みたいっすよ。学校経営者かなんか知らないっすけど、渕上の親がそれにからんでるみたいっす。なにか娘がするたびに、金でもみ消してるんすよ。」
「じゃあ、いじめっ子のボスをやめさせたりは出来ないってことか?」
「そうなるんすよ。いじめられてるのをかばうのも同罪で、下手すりゃあ、助けた奴がひどくなったってこともあったみたいで~だからあいつが調子に乗って、同じ学校の生徒共がビビって逆らわないんす!」
(なるほど・・・マキちゃん達が逆らっちゃいけないって言った意味がわかったわ。)
逆らわない、逆らえないはずだよ・・・
〔★わかっても嬉しくない話だ★〕
私を助けて、自分まで巻き込まれたらいやだもんね。
だから私をいじめる側に、つくわけですか?
そうですね、マキちゃんも夏美ちゃんも幼稚園から、あゆみが丘学園の生徒ですもんね。
そりゃあ裏切っちゃいますよね、はい。
〔★凛はヤサグレている★〕
今さら、彼女達を責める気はない。
友達ではなくなったけど、友達だったことに変わりない。
それで彼女達が助かるなら・・・偽善だけど、目をつけられない立場になった方がいいと思う。
(私のまき沿いを食うことはない。)
なにより、自分の家族まで追い込まれたら、学校なんてやめてしまうよ。
「つーても、中には、そこまでされても学校やめない奴もいますよ。」
(え!?やめない子、いるんだ・・・)
意外な話に、少しだけ勇気づけられる。
(そうだよね。悪いのはいじめる子だもんね。)
負けない思いで頑張っている子もいるのだと思ったのだが―――――・・・
「ほ~いじめられっ子の意地って奴か?」
「違うっスよ、真田先輩。」
私と同じように感心していた瑞希お兄ちゃんに、カンナさんはあきれ顔で言った。
「本心はやめたいけど、それが出来ないってことっす。」
(え!?やめたくてもやめない??)
〔★風向きが変わってきた★〕
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