トラブル注意報!『僕』は天気で、『私』雨!?

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「あ?なんだよ、それ?」 同じ疑問を持ち瑞希お兄ちゃんの問いに、ヤンキーガールは言う。 「意地って言うか、つまらねぇメンツですよ、真田先輩。あの馬鹿女の学校は、その学校自体がブランドになってんで、そこ卒業したってだけで、えれーステータスみたいなんすよ。だから、本人も親もやめたくない、やめさせたくないんでしょうよ。」 「くだらねぇーな、おい。それで我が子が泣いてもシカト決め込んでんのか?」 「親もっすけど、本人もそう思ってんなら、まだがんばれるんじゃないスか?」 呆れる瑞希お兄ちゃんに、心底うんざりした顔でカンナさんは言った。 「あゆみが丘学園に入ることが、かなり大変みたいっすから。幼稚園からお受験で入ったもんからすれば、渕上からの攻撃にさえ耐えれば、残りの人生はハッピーらしいですからね。泣き寝入りしてるって話もよく聞きますよ。現に、有名人も通ってるってことも売りにしてますよ。」 (当たってる・・・・!) 〔★凛は心当たりを思い出した★〕 (言われてみれば、けっこうみんな、『あゆみが丘学園の生徒だから~』みたいに自慢げに言ってる!) どうでもいいと思って、聞こえてくるたびにスルーしてたけど! 通ってる種類(?)にしても、帰国子女、留学生、良家の坊ちゃんお嬢ちゃんに、スポーツ選手や政治家、芸能人の子供とかだ。 私の様な一般人生徒に交じって、華やかな感じにしてる。 (いや、この場合は、私が『混じってる方』なのかもしれない・・・) お母さん達があの高校を選んだのも、お金に余裕があったのと、少しの見栄のためだもん。 歴史もあって、開校当時から華族のお嬢様達も通っていたという伝統がある。 地元で知らない人はいない。 部活にしても、体育系・文科系どちらの部活にも惜しまず補助お金を出して盛り立ててる。 有力選手や生徒の勧誘もすごい。
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