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「ヤッホー、菅野樹利」
振り向けば、そこには須藤卓也さんがいた。
「卓也、キモチワルイ」
樹利さんが眉をひそめている。
「つれないなぁ、菅野樹利」
ニヤニヤしながら、ふと僕らを見た須藤卓也さんは、
「ん?お客さん?」
と、不思議そうに見たあと、
「いいね、君たち!どう?芸能界、興味ない?」
と、近づいてきた。
「「謹んでお断りいたします」」
何故か円生とハモった。
「あ、その声。家頭清貴くん?」
「はい、先日はお世話になりました」
「いやいや、こちらこそ。秋人が世話になってるね」
さすが大物コメンテーター。あんな些細なやり取りでも覚えてくださっているようだ。
「秋人って、akの?」
菅野さんも秋人さんをご存知なのか。
「そう。親友らしい」
親友になった覚えはないのだが、とりあえず笑っておく。
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